研究課題
今年度の本研究の概要について報告する。本研究は、パーキンソン症候群をきたす中枢神経変性疾患を主に対象とした研究であり、まず、稀少な疾患群をデータベース化し、知識の共有・深化を目的としている。昨年度に引き続き、従来個別に蓄積されていたカルテ情報、画像情報の横断的な閲覧可能システムを構築し、データを統合することをおこなってきた。中枢神経変性疾患患者のデータを新規システムに移行・再構築作業を行ない、疾患ごとに症例を集約し、カルテ情報、検査データ、画像情報を簡便に閲覧できる環境を整えている。単施設においてではあるが、個人ごとの臨床情報の切り口ではなく、疾患ごとの評価が可能になりつつあり、教育システムとしても使用可能と考えられる。本研究のもう一つの目的である、診断支援システムの開発に関して、教師データの作成を中心として、深層学習を用いた診断支援ツールの開発に向けて準備を行なっている。深層学習には、データセットが相当数必要であり、上述した症例データベースの整理と共に行なっている。システムの容量が許容範囲であれば、抽出可能なデータを移行していく予定である。神経変性疾患においては深部基底核などに鉄沈着量が増加することが知られている。本研究においても定量評価を含めた鉄沈着量のデータ収集を行っている。疾患ごとに横断的に鉄沈着量を評価し、縦断的に経時的な経時的な評価も可能であり、これらについてもデータ蓄積を行っている。
3: やや遅れている
カルテ情報、画像情報の横断的な閲覧可能システムを構築し、データを統合する基盤は整ってきている。単施設ではあるが、中枢神経変性疾患患者のデータを共有可能な状況であり、システムの容量をチェックしながらデータ構築を行っていきたい。
深層学習用と鉄沈着評価用のデータを蓄積し、横断的評価・縦断的評価を行う。
初年度に所属する大学病院のシステム更新があり、それに適合するシステムを作成するため、支出が遅れたが、本年度予定していたシステム構築を行っている。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 2件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
European Journal of Radiology
巻: 159 ページ: 110658~110658
10.1016/j.ejrad.2022.110658
Annals of Nuclear Medicine
巻: 37 ページ: 209~218
10.1007/s12149-022-01817-6
Magnetic Resonance in Medical Sciences
巻: - ページ: -
10.2463/mrms.ici.2022-0109
European Radiology
巻: 33 ページ: 2895~2904
10.1007/s00330-022-09244-x
10.1007/s00330-022-09267-4
Scientific Reports
巻: 12 ページ: -
10.1038/s41598-022-22760-6
巻: 33 ページ: 936~946
10.1007/s00330-022-09103-9
La radiologia medica
巻: 127 ページ: 1032~1045
10.1007/s11547-022-01528-y
巻: 151 ページ: 110294~110294
10.1016/j.ejrad.2022.110294
巻: 32 ページ: 5392~5401
10.1007/s00330-022-08678-7
巻: 21 ページ: 633~647
10.2463/mrms.mp.2021-0065
巻: 21 ページ: 583~591
10.2463/mrms.mp.2020-0174