研究課題/領域番号 |
21K15650
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
伊藤 剛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (50770773)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 運動負荷心電図 / 心筋虚血 |
研究実績の概要 |
本年度は昨年度に引き続き、患者登録とデータ収集を進めた。運動負荷心電図については、当初トレッドミル負荷心電図を中心に進める予定であったが、検査枠の問題から十分な登録がすすまないため、装置の必要がなく、簡便に施行しやすく、汎用性の高いマスター心電図を中心に行った。日本循環器学会のガイドラインのアップデートに伴い、心臓カテーテル検査にて侵襲的に心筋虚血を評価する症例が増えたが、前向き登録だけでは十分な症例数に到達しないと判断し、レトロスペクティブに過去のデータを収集した。 本年度までに蓄積された患者データの中間解析では、従来の負荷心電図の陽性基準(0.1 mV以上の水平型ないし下行傾斜型のST下降)を用いると、治療介入が必要な心筋虚血を検出する正確度(accuracy)は 64%で十分な診断能があるとは言えない結果であった。心筋虚血の指標である部分冠血流予備能比(fractional flow reserve;FFR)、冠動脈血流予備能比(coronary flow reserve;CFR)、微小血管抵抗指数(index of microcirculatory resistance;IMR)は連続的な数値であり、その程度を反映する心電図変化も連続的な指標で定量化することが望ましいと考えられた。個々の心電図変化をみると、カテーテル検査で心筋虚血が示される症例は、心筋虚血により発生する傷害電流を反映する心電図のST-T部分に変化がみられることが多く、この部分の変化に着目し人工知能を作成する必要があることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナウィルスの蔓延によりエアロゾルが発生する運動負荷試験が差し控えられていた。 FFR-CTの普及で、冠動脈造影が行われる症例が想定より少なかった。 患者層の高齢化で、十分な運動負荷が行えない症例が想定より多かった。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を1年延長した。 解析に必要な症例数に概ね到達したため、運動負荷心電図の詳細な解析を行う。 次年度の前半で、人工知能を作成し、後半で前向きに検証を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の延長に伴い、人工知能の作成にかかる費用を次年度に使用することとした
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