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2022 年度 実施状況報告書

錯視現象と視線解析を組み合わせた認知症早期診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K15687
研究機関杏林大学

研究代表者

徳重 真一  杏林大学, 医学部, 助教 (30814561)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード認知症 / 眼球運動 / 視線解析
研究実績の概要

今年度は、若手研究「視線解析を用いた認知症の診断方法の開発」(19K17046)の内容とも重複するが、これまでに蓄積したアルツハイマー病患者と健常高齢者の視線解析のデータを比較し、アルツハイマー病における眼球運動や視線の挙動の特徴を見出した。すなわち、アルツハイマー病患者は、画像を見る際に重要な場所への注目をあまりせず、物を探索する課題をさせると目標物に辿り着くまで多くの視線の動きが必要となる。さらに瞳孔径を比較すると、健常者では視覚探索課題の実施中に瞳孔径が拡大するが、アルツハイマー病の患者ではその拡大が目立たない。これらの特徴を用いると健常者とアルツハイマー病の患者を鑑別することが可能であるということを示し、論文を執筆して投稿した結果、今年度内に採択され公表された(Tokushige SI, Matsumoto H, Matsuda SI, Inomata-Terada S, Kotsuki N, Hamada M, Tsuji S, Ugawa Y, Terao Y. Early detection of cognitive decline in Alzheimer's disease using eye tracking. Front Aging Neurosci. 2023;15:1123456)。
これにより、認知症の診断に視線解析が役立つことを示せた点は有意義であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの流行に伴い、被験者を募って実験をすることに制約が生じたため。

今後の研究の推進方策

今後は錯視を応用した視線解析の課題を作成し、健常者、認知症患者でのデータを収集する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2022年度の支出(直接経費)が0であったため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Early detection of cognitive decline in Alzheimer's disease using eye tracking.2023

    • 著者名/発表者名
      Tokushige SI, Matsumoto H, Matsuda SI, Inomata-Terada S, Kotsuki N, Hamada M, Tsuji S, Ugawa Y, Terao Y.
    • 雑誌名

      Frontiers in Aging Neuroscience

      巻: 15 ページ: -

    • DOI

      10.3389/fnagi.2023.1123456. eCollection 2023.

    • 査読あり
  • [学会発表] アルツハイマー病患者における視覚探索中の瞳孔径変化2022

    • 著者名/発表者名
      徳重真一、寺田さとみ、濱田雅、辻省次、宇川義一、寺尾安生
    • 学会等名
      第52回日本臨床神経生理学会学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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