本研究では、パーキンソン病(PD)患者とパーキンソン症候群患者において血清growth differentiation factor 15(GDF15)値の比較および、PDの病態におけるGDF15の関与について検討した。PD、進行性核上性麻痺(PSP)、多系統萎縮症(MSA)患者ではいずれも血清GDF15値は加齢とともに上昇することがわかった。年齢を考慮すると、PDとPSPおよびMSAの血清GDF15値に有意差はなかった。また、PDモデルラットにおいてGDF15のmRNA発現は増加し、GDF15がin vivoおよびin vitroの両方でミクログリアを起炎症型に誘導することが明らかになった。
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