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2023 年度 研究成果報告書

気分障害におけるミトコンドリアDNA体細胞変異の一分子単位解析

研究課題

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研究課題/領域番号 21K15722
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

西岡 将基  順天堂大学, 医学部, 准教授 (00780503)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードミトコンドリアDNA / 一分子解析 / 双極性障害 / ヘテロプラスミー / 死後脳 / m.3243A>G / ミトコンドリア病 / MELAS
研究成果の概要

双極性障害54名・コントロール54名の死後脳mtDNA解析を行った。アレル割合1%以上のヘテロプラスミー変異と、一分子ごとのミトコンドリアDNA変異率を、ケース・コントロールで比較した。アレル割合1%以上のヘテロプラスミー変異は、コントロールよりケースにより多く、特にrRNAレアヘテロプラスミーに差が顕著であり、ケース6個・コントロール0個と著名な差を認めた。ミトコンドリア病MELASの原因バリアントm.3243A>Gバリアントが、双極性障害2名から検出され、コントロールでは検出されなかった。一方、ミトコンドリアDNA一分子変異率はケース・コントロールで差がなかった。

自由記述の分野

精神医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

m.3243A>Gバリアントは、Nishioka et al. Molecular Psychiatry 2023において双極性障害2名からの検出を報告し、死後脳試料における新たな解析でも、支持的な結果を得た。双極性障害の一部が、ミトコンドリアDNAの稀なヘテロプラスミー変異で説明できる可能性を示唆する。双極性障害におけるヘテロプラスミー変異の濃縮は、ミトコンドリアDNA全体の変異率上昇でなく、効果の高いバリアントがドリフトし、確率的に割合が多くなった結果と考えられ、双極性障害の病態理解に貢献した。ミトコンドリアDNAバリアントによる双極性障害の層別化を示し、今後の薬剤開発の基礎を示した。

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公開日: 2025-01-30  

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