研究課題/領域番号 |
21K15727
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
椎野 智子 立命館大学, 人間科学研究科, 嘱託講師 (10743594)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 眼球運動 / 複雑性PTSD / 客観的診断指標 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、複雑性PTSDに関与する特異的眼球運動を同定することにより、複雑性PTSDの客観的診断指標を確立することである。さらに心的外傷症状と特異的眼球運動解析との関連性を検討することにより、複雑性PTSDの病態解明および治療法開発の具体的戦略に繋がる情報を提示するものである。 本研究の初年度実績として、研究環境の整備を行なった。研究者の所属先変更に伴い、新たに研究機材の購入等の研究環境を整備する必要性が生じたため、実験プロトコルを再検討し、これに合わせて眼球運動測定装置を選定し、業者と業者と打ち合わせを行い、装置導入のための手続きを進めた。また研究補助員を雇用し、研究遂行に関わる人的環境の整備も行なった。加えて研究遂行に必要となる所属機関の倫理委員会への申請手続きを進めた。 さらに解析対象とする複雑性PTSD患者群や対象群のデータを取得するため、研究協力機関を新たに選定し、実験実施に関する機関内手続きおよび研究協力者への研究説明を実施し、実験を遂行することができるように手続きを進めた。また予定していた研究協力機関では十分なデータ数を取得することが困難である可能性が判明したため、研究協力機関を増やし、実験に必要な対象数を確保することができるように手続きを進めている。 以上の進展により、本年度は研究の遂行に必要な環境を整備することができたと言える。 なお本年度はCOVID-19の影響により、実験協力機関である病院等への立ち入りや患者リクルート等に様々な制限が起こったため、実際のサンプリングおよび実験データの取得は次年度以降に実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者の所属先変更により、研究初年度として研究遂行に関わる眼球運動測定装置やデータサンプリングを行うための研究協力機関等の調整等が必要となった。さらにCOVID-19の影響により大学や病院等への立ち入りが制限されるなど、当初予期していた計画通りの実施には困難があった。しかし今後の研究遂行に必要な環境整備を進めることができたため、次年度以降の研究遂行に向けて進展した。
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今後の研究の推進方策 |
研究者所属先の変更に伴う環境整備やCOVID-19の影響などにより、当初の計画からは若干の遅れはあるものの、次年度以降の研究遂行に向けて進んでいる。次年度以降も本研究計画に則り、遂行していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究者の所属先変更に伴い、新たに眼球運動測定装置の購入が必要となった。そのため、使用内訳を変更し、初年度と次年度の予算を合わせた金額で機材を購入する必要が生じた。次年度は今年度額と合わせた助成金額によって装置を導入する予定である。
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