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2022 年度 実施状況報告書

In vivoにおけるchoreinとオートファジーの関わり

研究課題

研究課題/領域番号 21K15746
研究機関鹿児島大学

研究代表者

佐々木 なつき  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (30755252)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードchorein / オートファジー / 有棘赤血球舞踏病 / VPS13A
研究実績の概要

申請者らは有棘赤血球舞踏病(ChAc)の病因遺伝子産物であるchoreinの機能解析を進めており、これまでにchoreinを強制発現させた細胞ではchoreinがα-tubulinとヒストン脱アセチル化酵素(HDAC6)と相互作用し、オートファジーを促進して飢餓誘発性細胞死に対して抑制的に働くことを報告した。今回申請者は、ChAcモデルマウス脳と野生型マウス脳を比較することにより神経系におけるオートファジー機構とchoreinの関係を明らかにし、他の精神疾患の病態解明への足掛かりにしたいと考えている。
野生型マウスとChAcモデルマウスの脳組織において、LC3やp62/SQSTM1などのオートファジー関連タンパク質の発現を確認している。ChAc患者において変性がおきているとされているstriatumなど脳部位別の検討を行っている。また、これまでにchoreinと相互作用すると判明しているα-tubulinに関しても発現の確認をした。現時点では有意な結果が得られていないが、野生型マウス脳線条体におけるchoreinの発現は加齢によって増加することを予備的に発見しており、またHEK293細胞においてはchoreinの発現が高い細胞の方が、飢餓誘発性細胞死に対して抑制的に働いている結果が得られており、老化によりできた異常タンパク質のクリアランスにchoreinが関与するオートファジー機構の存在が示唆される。今後、月齢の進んだマウスで比較検討予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在野生型マウスとChAcモデルマウスの脳組織においてオートファジー関連タンパク質の発現に有意な差が得られていない。今後月齢が進んだマウスでの比較を検討している。また、現時点で脳組織におけるchoreinと相互作用するタンパク質の同定にいたっておらずやや計画に比して遅れを生じている。なお、動物実験室の改築に伴い、令和3年度に仮施設への移転、また令和4年度に新施設への移転があり、マウス繁殖などに制限があったことも影響している。

今後の研究の推進方策

野生型マウスとChAcモデルマウスの生存率の比較やタンパク質の発現の差の比較検討を行い、オートファジー関連タンパク質やchoreinと相互作用するタンパク質の加齢による変化を解析していく。また、絶食によりマウスを飢餓誘発し、それぞれのタンパク質の発現の変化を解析していく。脳組織の免疫蛍光染色を行い、細胞内局在を明らかにし加齢や飢餓誘発による局在の変化を観察していく。

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公開日: 2023-12-25  

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