研究実績の概要 |
本年度は新型コロナウィルス流行に伴い診療業務への負担増が大きく、研究に従事する十分な時間が確保できなかったため、本研究は主に研究基盤となりうる臨床情報を整理するにとどまった。 その間に本研究に関連した、子宮頸癌放射線治療後の再発に関わる遺伝的な背景に関する研究については以下の2報の論文を共同著者として発表した。Mutation Analysis of Radioresistant Early-Stage Cervical Cancer. T Oike, Y Sekiguchi, Y Yoshimoto, T Oike, K Ando, et al. Int J Mol Sci. 2021 Dec 21;23(1):51. doi: 10.3390/ijms23010051. では局所再発例2例を含む放射線治療を行ったIB期子宮頸がん18例の遺伝子パネル解析を行い、in vitroおよびin silico解析を実施した。KRAS and SMAD4の同時変異が子宮頸癌放射線治療後の局所再発例で検出され、また同ステータスを持つ細胞は重粒子線治療で効率よく死滅することを発表した。 High tumor mutational burden predicts worse prognosis for cervical cancer treated with radiotherapy. N Ota, Y Yoshimoto, Narisa D, H Sato, K Ando, et al. Jpn J Radiol. 2022 May;40(5):534-541. では放射線治療前の子宮頸癌腫瘍の体細胞変異データを入手できた患者98名を対象とし、Tumor mutational burden (TMB) と治療成績の相関について遡及的に解析を行い、TNBが根治的放射線治療を受けた子宮頸癌患者の独立した予後不良因子であることを発表した。
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