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2021 年度 実施状況報告書

化学交換飽和移動イメージング法を用いた新規精巣機能イメージング法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21K15776
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

高橋 佑典  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 上級研究員 (70880912)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワード化学交換飽和移動イメージング / MRI / クレアチン分子イメージング
研究実績の概要

本研究はクレアチン分子を対象とした化学交換飽和移動イメージング法 (Creatin chemical exchange saturation transfer : CrCEST)の精巣機能評価における有用性を明らかにすることを目的とした。精巣虚血モデルならびに男性不妊モデル(抗癌剤投与モデル・放射線照射モデル)を対象とし、CrCEST法による精巣でのCr分子イメージングを行い、その有用性を検証した。
精巣動脈結紮による精巣虚血モデルにおいて、虚血精巣でCrCEST信号が進行性に低下すること、CrCEST信号の低下と虚血時間が強い相関関係を持つことを明らかにした。抗癌剤を用いた男性不妊モデルにおいても、抗癌剤投与によってCrCEST信号が低下すること、CrCEST信号の低下と造精能の指標であるJohnsenスコアが相関関係を持つことを明らかにした。放射線照射による男性不妊モデルにおいても、放射線照射精巣でCrCEST信号が進行性に低下すること、CrCEST信号の低下とJohnsenスコアが相関関係を持つことを明らかにした。更に鉛板による遮蔽効果を利用して作製した放射線局所照射モデルの精巣をCrCEST法で評価したところ、同一精巣内で部位毎に異なる残存造精能を可視化することに成功した。精巣虚血モデルと放射線照射による男性不妊モデルでの結果をまとめた原著論文をJMRIにて発表した。2022年以降は抗癌剤による男性不妊モデルの結果を論文報告する予定である。また、CrCEST法の精巣機能評価における有用性を検証し、精巣機能イメージングの前臨床コンセプトを確立したため、今後はヒトを対象とした精巣CrCEST研究を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

精巣虚血モデルと放射線照射による男性不妊モデルにおけるCrCEST法の有用性を明らかにし、論文発表を行った。また抗癌剤による男性不妊モデルにおいてもCrCEST法が有用であることを示した(論文投稿中)ために順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

抗癌剤による男性不妊モデルを用いた結果については論文報告を進める。ヒトを対象とした精巣CrCEST研究も進めていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Loss-of-function mutations in the co-chaperone protein BAG5 cause dilated cardiomyopathy requiring heart transplantation2022

    • 著者名/発表者名
      Hakui Hideyuki、Kioka Hidetaka、Miyashita Yohei、Nishimura Shunsuke、Matsuoka Ken、Kato Hisakazu、Tsukamoto Osamu、Kuramoto Yuki、Takuwa Ayako、Takahashi Yusuke, et al.
    • 雑誌名

      Science Translational Medicine

      巻: 14 ページ: -

    • DOI

      10.1126/scitranslmed.abf3274

  • [雑誌論文] Visualization of Spatial Distribution of Spermatogenesis in Mouse Testes Using Creatine Chemical Exchange Saturation Transfer Imaging2021

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Yusuke、Kioka Hidetaka、Fukuhara Shinichiro、Kuribayashi Sohei、Saito Shigeyoshi、Asano Yoshihiro、Takashima Seiji、Yoshioka Yoshichika、Sakata Yasushi
    • 雑誌名

      Journal of Magnetic Resonance Imaging

      巻: 54 ページ: 1457~1465

    • DOI

      10.1002/jmri.27734

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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