研究課題
本研究課題のうち、”③最適化手法の有用性評価及びVMAT最適化システムの構築”について前年度に引き続き研究を進めた。”①VMATプランにおける複雑さ指標の解析”および”②複雑さ軽減最適化手法の開発”にて作成したアルゴリズム(T Ono et al. Med Phys 2022)を用いて開発手法の有用性を評価している。また、品質管理基準を下回る症例につき計61門の照射野を選定し、その要因を追求した。治療計画装置における計算線量分布が影響することを評価するため異なる線量計算アルゴリズムとしてEclipse(Varian社製)搭載のanalytical anisotropic algorithm (AAA)とAcuros XB (AXB)、RayStation(RaySearch社製)のcollapsed cone(CC)とphoton MC(pMC)において品質管理基準値 Gamma Passing Rate (GPR)を評価した。実測には多次元検出器であるArcCHECKを用いた。結果としてGPR (3%/2mm)はAAAで93.2±5.8%、AXBで79.1±15.7%、CCで93.2±5.8%、pMCで94.9±4.1%であり、線量計算アルゴリズムによって差が生じることを明らかにし、その成果を報告している(T Ono et al. JACMP 2024)。本研究内容によりVMAT最適化システム作成にあたり計算アルゴリズム毎の特性を理解する助けとなる。また、患者品質管理手法毎に算出されるGPRの系統誤差を算出し、その値を元のGPRに補正することで手法に依存しない統一されたGPRの算出法を提案している。本研究内容につき、学術誌に投稿中である。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Journal of Applied Clinical Medical Physics
巻: - ページ: e14307
10.1002/acm2.14307
Physica Medica
巻: 112 ページ: 102645~102645
10.1016/j.ejmp.2023.102645