研究課題/領域番号 |
21K15841
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
服部 真也 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (50836179)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 被ばく低減 / 小児 / CT |
研究実績の概要 |
小児は被ばくに対して脆弱であり、computed tomography (CT)撮像の際には線量コントロールのために正確な線量測定が極めて重要となる。本研究では、CTを撮像する小児患者に対して線量計を身体に直接貼付することで正確な線量を実測し、これまで指標とされてきた推定線量との差異を明らかにする。より正確な線量指標を確立し、最新CTの撮像技術を応用した上で、最適な被ばく低減法を網羅的に探索することを目的としている。 解析環境として研究費により小型の光刺激ルミネッセンス線量計測定システムを購入し、引き続き小児CT患者のリクルートと線量解析を進めている状況にある。小児を模した人体ファントムによる線量測定、実験は同時進行で行っている。最新のCTはすでに稼動、臨床応用されており、Deep Learning Reconstruction (DLR)、Organ Dose Modulation (ODM)、Dual Energy CTを用いたVirtual Non-Contrasted Image (VNC)といった線量低減技術は実際の臨床で使用されている。現在、ODMを使用し、水晶体被曝量の低減が可能かどうかの検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
解析環境として小型の光刺激ルミネッセンス線量計測定システムを導入し、小児を模した人体ファントムによる線量測定は準備されている。また、最新CTの導入がなされ、新たな被ばく低減技術は実臨床で使用中である。しかし、coronavirus disease 2019の流行の影響があり、患者リクルートなどが予定よりも進まなかった。また、関係部署との連携が十分でなかった。加えて、研究者が当初予定していなかった他の研究活動、教育活動に時間を割かざるを得なくなり、本研究に十分なeffortを割り当てることができていない点が大きい。全体として遅れている状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、患者リクルートを行い、線量計貼付による実測と推定線量との差異を解析していく。論文作成に着手する。研究に十分なeffortを割くことができていない点が進捗が遅れている最も大きな理由である。臨床業務、所属学会からの講演依頼、雑誌の執筆依頼に関しては調整を行い、effortの配分を再検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は研究計画に遅れが生じているためである。解析に必要なソフトウェアの購入費用に充てたい。
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