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2022 年度 実績報告書

Lowe症候群およびDent disease-2の発症機序の解明と新規治療開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K15864
研究機関神戸大学

研究代表者

榊原 菜々  神戸大学, 医学研究科, 特務講師 (90814319)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードOCRL / Lowe症候群 / Dent disease-2
研究実績の概要

Lowe症候群およびDent disease-2はいずれもOCRLを責任遺伝子とするX染色体連鎖型の遺伝性疾患であるが、前者は先天性白内障、腎不全、筋力低下、精神運動発達遅滞を呈する一方、後者は低分子蛋白尿などの腎に限局した症状を呈し、両者の臨床的重症度は大きく異なる。本研究においては、同じOCRL遺伝子異常により発症する、全く異なる表現型を示すLowe症候群とDent disease-2の2疾患について、両者の表現型の違いを説明しうる分子生物学的発症機序を世界で初めて明らかにした。
OCRL遺伝子のexon6からはじまるトランスクリプトをクローニングし,このトランスクリプトから2種類の機能性蛋白(isoform)が合成されることがわかった。またこれらの機能性蛋白は5-phosphataseとしての酵素活性を有していた。これらのことから,今回明らかになった2つのisoformのレスキューにより,Dent disease-2では,Lowe症候群に比べて明らかに軽症な表現型を示すことが分かった。この結果はこれまで言われていた仮説を具体的に立証したものである。(Nephrol Dial Transplant. 2022 Jan 25;37(2):262-270.)
また同時に、OCRL蛋白強制発現系モデルを用いた機能解析系の確立に成功しており、この機能解析系は病原性の評価に有用である他、今後の治療法開発においても、その効果判定に応用できるものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] OCRL遺伝子splicing異常による疾患発症メカニズムの検討2022

    • 著者名/発表者名
      榊原菜々,Rini Rossanti,岡田絵里,近藤淳,永井貞之,青砥悠哉,堀之内智子,野津寛大
    • 学会等名
      第65回日本腎臓学会学術集会
  • [学会発表] News about pathogenesis ofDent disease-2 and Lowe syndrome2022

    • 著者名/発表者名
      Nana Sakakibara
    • 学会等名
      IPNA2022
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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