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2023 年度 実施状況報告書

PAPP-A2を介したIGF-1の生体利用率調節と出生時体格の関係性解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K15881
研究機関鳥取大学

研究代表者

藤本 正伸  鳥取大学, 医学部, 助教 (80745224)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードPAPP-A2 / IGF-1 / free IGF-1 / total IGF-1 / IGF-1 bioavailability
研究実績の概要

研究計画にそって保護者より同意を取得し、新生児臍帯血及び新生児・母体情報の収集を実施した。臍帯血採取後の保存においては、サンプルへの影響がないように4℃で迅速に検体の回収、血清分離、-80℃での血清保存を行うflowを確立し運用している。これまでに80件程度の検体を回収した。新生児臍帯血において、total IGF-1、total IGF-1、intact IGFBP-3, total IGFBP-3、IGFBP-5、PAPP-A2の測定を研究代表者が以前に実施した方法(Eur J Endocrinol.2020;182:363-374.)にそってELISA kitを用い、100件で測定を終えている。
各測定項目と体格指数との関連、各測定項目間の関連を解析した。IGFBP-3値とPAPP-A2値に強い関連性が示されており、小児期既報と一致していた。新生児臍帯血でも、小児期同様、PAPP-A2がGH-IGF関連蛋白を調節することが示された。本解析では、AGAにおいて出生時の体重、出生時身長とPAPP-A2濃度に逆相関を認めた。IGF-1値やIGFBP-3値も出生体重や頭囲との関連は示されたが、身長との関連はなく、PAPP-A2は至適な胎児成長を示唆する指標と考えられた。
解析対象のうちAGA児は、平均身長 46.6 cm (-0.47 SD)、平均出生体重 2650 g (-0.24 SD)であったため、身長・体重共に平均値を超える群を体格良好群、共に平均値を下回る群を体格不良群としてサブ解析を実施した。AGAであっても、体格不良群ではPAPP-A2によりFree/Total IGF-1が維持された。また、PAPP-A2、Total IGF-1、Intact IGFBP-3を用い、感度0.87、特異度0.76 (AUC 0.86)で体格良好群を予測するモデルを構築できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

SGA児のサンプルは少ないため、現時点でAGA児を対象に解析を実施し、論文用の図を作成している。

今後の研究の推進方策

解析を終え論文化を進める。継続的にSGA児のサンプルを集め、SGA児とAGA児のサンプルを比較していく。

次年度使用額が生じた理由

再解析・論文化に時間を要したため、次年度使用が生じた。論文化のための経費に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 臍帯血PAPP-A2はIGF-1生体利用率の調節を行い胎児体格に影響を及ぼす2023

    • 著者名/発表者名
      藤本正伸、妹尾慎太郎、黒澤健悟、藤井宏美、山口由起子、花木啓一、難波範行
    • 学会等名
      第96回日本内分泌学会学術総会

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公開日: 2024-12-25  

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