生殖細胞ABL1の機能獲得型変異により先天性心疾患を伴う症候群を発症することが知られているが、その発症メカニズムは不明である。 実験用マウス(C57BL/6)に対してCRISPR-Cas9によりAbl1の機能獲得型変異をノックインした。モデルマウスの胎児心臓から総蛋白を抽出し、プロテオーム解析を行ったところ、心臓発生にも関与することが知られている蛋白Aの発現がモデルマウスにおいて著増していた。さらにその下流蛋白の免疫染色を行った結果、アポトーシス制御に関する蛋白のリン酸化が抑制されていることが確認され、心疾患の発症メカニズムに関与すると考えられた。
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