本研究では、ATMシグナルパスウェイ上の2遺伝子に同定したバリアントの機能評価として行ったin vitroでのRNAシークエンスでは、下流遺伝子の著明な発現変化は検出できなかった。原因不明の神経発達障害・免疫不全症を含む45家系に対し特にATMシグナルパスウェイ上の遺伝子に着目し、全エクソーム解析にて同症・類症の探索を行った。ATMシグナルパスウェイ上以外にも神経発達障害の原因遺伝子を検出することができた。また、ATMシグナルパスウェイに強く関連するUBA1遺伝子の体細胞バリアントは、VEXAS症候群の原因である。本疾患のバリアント検出、検出法、自己炎症、造血障害の詳細な表現型も明らかにした。
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