• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

新規SNPに基づくSGLT2阻害薬によるNASH個別化医療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K15914
研究機関旭川医科大学

研究代表者

中嶋 駿介  旭川医科大学, 医学部, 講師 (80596289)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードNASH / STAT3 / PTPRD / Dapagliflozin
研究実績の概要

申請者はこれまでにNASH病態に関わる一塩基多型(SNP)として新規のPTPRD rs35929428を同定し、その機能として肝細胞におけるSTAT3の脱リン酸化を亢進する ことで肝線維化進展に関与することを見出し、NASHとSTAT3の関連を報告してきた。
NASH治療薬として糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬(SGLT2i) が注目されているが、臨床においてnon-responderを経験する。またSGLT2iとSTAT3の関連を示唆する報告もされており、SGLT2iには多様な作用が認められる。
SGLT2iを12か月間投与した少数例の糖尿病合併NASH症例の検討において、血小板の増加、Fib-4 indexの低下、MRエラストグラフィーにおける肝硬度の低下がみられ、SGLT2iは肝線維化改善作用を有する可能性が示唆された。
ヒト肝癌細胞株であるHuh-7にヒト野生型PTPRD、PTPRD rs35929428がコードする変異型PTPRD R995Cを発現するベクターを導入し細胞株を樹立(Huh7-WT/Huh7-R995C)した。パルミチン酸を添加し脂肪化肝細胞モデルを作成しSGLT2iであるdapagliflozinの脂肪肝改善効果を脂肪染色にて検討し、Huh7-R995Cにおいてdapagliflozinの脂肪肝改善効果が減弱している可能性が示唆された。メカニズム解析として脂質代謝関連遺伝子の発現をreal time PCRで検討したが、現段階では有意な遺伝子は特定できていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍による様々な制限のため及び研究室の人員配置変更のため

今後の研究の推進方策

Huh7-R995CはDapagliflozin以外のSGLT2iによっても脂肪肝改善効果が同様に減弱するかどうか?別のSGLT2iを用いたin vitroの研究を進めていく。Huh7-R995CにおいてDapagliflozinの脂肪肝改善効果が減弱するメカニズムの解析を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍による実験の遅延のため次年度使用額が生じた。

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi