研究実績の概要 |
膵癌や膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)など画像診断単独では診断が困難な膵疾患に対する診断能向上のために、申請者は超音波内視鏡(EUS)画像に対して人工知能(AI)を用いた新規画像診断技術開発を行っている。単施設後ろ向きの研究ではIPMN,膵腫瘍の良悪性診断に対して有望な結果(正診率94-95%)を得られたため、申請通りAIを用いた膵疾患診断システムの開発を継続中で以下の 1)IPMN良悪性診断に対する多施設後ろ向き研究 2)膵腫瘍の良悪性診断に対する多施設後ろ向き研究 3)膵疾患鑑別に対する多施設前向き研究 の研究計画を実行中である。1)に関しては各施設からデータ収集完了。約600例の手術結果が判明しているIPMNのEUS画像を収集した。現在そのデータを解析・アノテーションを行いAIの学習中である。2022年度中に成果発表予定である。2)はpreliminaryの単施設後ろ向き研究は完了し正診率は90%であったことを2021年11月JDDW2021にて報告し、現在論文投稿中である。その結果を元に多施設後ろ向き研究を行う予定であったが、多施設後ろ向き研究は収集コストの面とそのデータの有効利用先(収集データを薬事申請に使用できないため)を勘案し3)にeffortを注力するため研究自体を終了する予定である。3)は現在研究計画を立案、各施設・企業と協議し薬事申請を踏まえた大規模データを前向きで集積方向で計画中である。
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