急性心筋梗塞のおよそ70%は軽度から中等度の狭窄から発症するとされ、その発症前診断にはプラークの質的診断が重要である。現在、冠動脈プラークイメージングのモダリティとして臨床的に使用可能なものとして、CT、MRI、冠動脈造影検査、IVUS、OCTが挙げられる。しかし、これらの機器を用いても、急性冠症候群の原因となる不安定プラークの検出について、十分に信頼性の高い検査方法は確立していない。18F-NaF PETを用いて急性冠症候群を引き起こす前に不安定プラークの同定ができれば、カテーテル治療や積極的な薬物治療などの介入を行い、生命予後を大きく改善できる可能性がある。
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