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2023 年度 研究成果報告書

心不全患者の心筋組織を用いたβアドレナリン受容体遮断薬の治療反応性予測指標の探索

研究課題

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研究課題/領域番号 21K16031
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

中野 知哉  奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (60822343)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード非虚血性拡張型心筋症 / β-アドレナリン受容体シグナル / 心筋組織検体 / 免疫組織学的評価 / RNAシーケンス解析
研究成果の概要

β-アドレナリン受容体(AR)遮断薬は左室駆出率の低下した心不全(HFrEF)患者の予後改善治療薬として知られている。しかし、β-AR遮断薬に対して治療反応性を示すHFrEF患者は約40%とされ、β-AR遮断薬に対する治療反応性を予測する指標は存在しない。本研究では、β-AR遮断薬に対して治療反応性を示さないHFrEF患者の心筋細胞において、β-ARシグナル伝達経路のうち、主にGタンパク質依存性β-ARシグナル伝達経路の下流因子の発現が亢進していた。心筋組織を用いて同β-ARシグナル伝達経路の下流因子の発現量を評価することで、β-AR遮断薬に対する治療反応性を予測できることが示唆された。

自由記述の分野

心不全

研究成果の学術的意義や社会的意義

迫り来る“心不全パンデミック” に対応するため、個々の心不全患者における病態を評価し、その病態に適した薬物治療を提供する個別化治療が望まれている。今回、HFrEF患者の心筋組織を用いたβ-ARシグナル動態評価からβ-AR遮断薬の有効性を裏付ける心筋細胞内分子機序の一端を解明することができた。さらにβ-ARシグナル伝達経路の下流因子がβ-AR遮断薬に対する治療反応性を予測できる指標になり得ることを示したことは意味のあることである。HFrEF患者においてβ-AR遮断薬に対する治療反応性は予後予測につながることから、本研究結果は今後の実臨床における治療選択に役立つものと考えられる。

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公開日: 2025-01-30  

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