今回、まず臨床研究において、心不全患者の血中NP濃度がケトン体濃度と強く相関することを示した。さらにアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)が慢性心不全患者においてナトリウム利尿ペプチド(NP)補充療法としてインスリン抵抗性を改善させる役割を果たすことを示した。さらに動物実験では、高脂肪食負荷(HFD)肥満モデルマウスにNPを持続投与することで、脂肪肝を改善させ、白色化したBATのre-browningを介し、全身のインスリン抵抗性を改善させることを示した。心臓局所においても、NPがミトコンドリアへの脂肪酸過負荷を軽減し、インスリン抵抗性を改善させることを示した。
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