研究課題/領域番号 |
21K16068
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
村上 力 東海大学, 医学部, 講師 (60631843)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | たこつぼ型心筋症 / ストレス / 心筋生検 / 遺伝子発現 / 脳心連関 |
研究実績の概要 |
Tsutomu Murakami, Tomoyoshi Komiyama, Hiroyuuki Kobayashi, Yuji Ikari; Gender diffrences in Takotsubo syndrome;Biology 2022 in press 上記の論文(review article)をpublishすることが出来た。たこつぼ症候群は急性冠症候群の2-3%程度と比較的稀な疾患であり、その中でも男性のたこつぼ症候群の発生率は10-20%程度であるため、男性のたこつぼ症候群は極めて稀な疾患であると考えられる。そのために、男女差を検討した論文は少なく、Pubmedで調べた限り詳しく検討されている論文は4本あった。その4本のまとめの中で、男性のたこつぼ症候群は、女性のたこつぼ症候群と比較して院内心合併症(心不全、心室性不整脈、呼吸器管理やカテコラミンを要する状況の割合など)が多いことが分かった。その原因のひとつとして、心筋応答の違いがあることを考察した。これは以前、我々が発表した「Examination of gender differences in patients with takotsubo syndrome according to left ventricular biopsy: two case reportsJ Med Case Rep. 2021 May 21;15(1):281.」を用いて考察を行った。 心筋生検の遺伝子発現解については、さらに症例数を増やしている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
たこつぼ型心筋症は急性冠症候群の2-3%程度の割合とされており、当院での急性冠症候群の症例は年間250例程度であり、たこつぼ型心筋症は5-8例と推測され、非常に稀な疾患であるとされている。そのために安定した症例の登録が出来るかどうかが重要であり、2021年度は症例が少なかったのが実際のところである。
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今後の研究の推進方策 |
症例数の確保が研究の推進に非常に重要である。症例数が集まらない場合は東海大学関連病院での心筋生検実施時のヘマトキシリンエオジン染色の解析、なあびに遺伝子発現解析を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学会での現地での発表予定が、COVI19の影響でweb開催となり旅費の使用がなくなった。また、RNA解析の費用が症例数がやや少ないため少額になった。 今後の使用計画として、国際学会での発表、並びにRNA解析数の増加、論文校閲費、論文投稿費にあてたいと考えている。
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