研究課題/領域番号 |
21K16072
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
林 洋史 日本医科大学, 医学部, 助教 (60743507)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心筋生検 / 電気解剖学的マッピング |
研究実績の概要 |
令和4年度においては、電気解剖学的マッピングガイド(EAM)下心筋生検を4例で施行できた。本研究の目的は、①X線透視単独ガイドに比較して、EAMによる電位マップガイドによる心筋生検の有効性・安全性を確立すること、②現在の心筋生検カテーテルを電位記録が可能なものに改良することである。①に関してであるが、心筋生検前にEAMを全例で作成可能であった。右心室内を電極カテーテルでマッピングし、病的心筋が存在することが期待される低電位領域部分を認める症例においては、右心室内でその部位を解剖学的に同定可能であった。また、既存の心筋生検カテーテルに電極コードを接続し、EAMの画面内において、生検カテーテル先端部分の位置を反映させることに成功した。 生検に関しては、4例において検体を採取することに成功したものの、うち2例において心嚢液貯留をきたし、心筋穿孔を認めた。いずれも後遺症なく軽快している。 心筋生検をきたしたのは偶発的なものなのか、または今回の研究と関連したものなのかは、解析を行っている。 ②に関してであるが、現在の心筋生検カテーテルは電位記録が可能であるものの、先端が硬く、生検カテーテルで電位測定を行うにはより先端を柔らかい素材にする必要性がある。現在素材について検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①心筋生検を行った4例中2例において心筋穿孔をきたしたため、現在その理由・原因について解析中であり、症例数が当初の予想よりも下回っているため。 ②COVID-19の影響で検査入院の症例が減少し、心筋生検の症例数も減少した結果、今回の研究対象数も減少したため、
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今後の研究の推進方策 |
これまで5例の症例において、電気解剖学的マッピングガイド下生検を行った。それぞれの症例において2検体ずつ採取できており、計20検体を有する。 今後、これら20検体の病理学的特性と、実際の電気解剖学的マッピングガイドの所見などを照らし合わせ、解析を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究対象症例が集まらず、計画通りの研究ができなかったため。
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