本研究では、虚血性心疾患患者における診療適正化を促進する研究を行った。具体的には、造影剤腎症の予防対策として、治療前のリスク評価に基づく造影剤量の調整の実践状況を調査し、リスクに応じた適切な調整が行われていないことを明らかにした [JAHA 2021]。さらに、4つの虚血性心疾患のQI指標の達成率に関して、地域間格差が大きく改善の余地があることを明らかにした [Lancet regional health 2022]。これらを踏まえ、狭心症患者に対して、疾患特異的患者アウトカム(ePRO)を実施し、患者側の症状を可視化した外来診療が患者満足度を改善するかを検証する試験を実施している。
|