研究課題/領域番号 |
21K16108
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松山 政史 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (30816111)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 老齢マウス / T細胞 / NRF2 |
研究実績の概要 |
肺非結核性抗酸菌(NTM)症の罹患率は世界的に増加傾向にある。肺NTM症は高齢者に多くみられるが、その理由は不明である。申請者らは、抗酸化ストレス因子であるNrf2とTh1細胞がNTM感染に対して防御的に働くことを明らかにしてきた。Nrf2とTh1細胞は加齢に伴い、その機能が低下することが知られている。従って本研究では、以下の3点の検討を行い、肺NTM症における加齢の影響をNrf2、およびTh1細胞の観点から明らかにし、新規標的治療といった臨床応用へ展開するための基盤となる成果を目指す。 1,NTMを老齢マウスに感染させ、加齢が感染におよぼす影響を、特にNrf2活性化経路の観点から明らかにする。 2,NTMを老齢マウスに感染させ、加齢が感染におよぼす影響を、特にTh1細胞の活性化の観点から明らかにする。 3,肺NTM症患者の全血液細胞の網羅的な遺伝子発現解析(RNA-seq)を行い、高齢肺NTM症患者における、Nrf2とTh1細胞の役割を検証する。 昨年度は老齢マウスの準備を1年間かけて実施した。BALB/Cの野生型マウスを当科で交配し、生後18M経過しているマウスを育成した。その結果、本年度から、逐次的にマウスにMACを感染させる実験を開始できるようになった。また、通常の若齢マウス(生後7-8週齢)のNTM感染マウス肺組織でRNA-seqを実施し、未感染マウス肺組織と比較してTh1経路が有意に活性化されていることを改めて明らかにした。臨床研究のパートでは、順調にエントリーが進んでおり、今後RNA-seq解析を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
生後18M経過しているマウスを作成するのには、時間が必要不可欠であった。 この1年間で、BALB/Cの野生型マウスを当科で交配し、生後18M経過しているマウスを育成した。今後の実験に必要な十分な老齢マウスを逐次的に得ることが可能になっている。 当科では、肺MAC感染モデルの作成に以前から成功しており、通常の若齢マウス(7-8W)と老齢マウス(生後18M)の感染実験を本年度から開始していく。
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今後の研究の推進方策 |
若齢マウス(7-8W)と老齢マウス(生後18M)の感染実験を開始し、加齢の肺MAC感染への影響を探索していく。
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