COPD患者の呼吸機能低下とTARC/CCL17との関連が報告されている。TARC/CCL17、受容体であるCCR4がCOPDの病態にどのように関与するかを、ノックアウトマウスを用いて検討した。TARC/CCL17ノックアウトマウスでは、エラスターゼ投与後の肺気腫形成、短期間喫煙曝露後のマクロファージ集積が軽減していた。またCCR4ノックアウトマウスでは、短期間喫煙曝露後のマクロファージ集積、長期間喫煙曝露後の肺気腫形成が軽減していた。これらの結果から、TARC/CCL17-CCR4の経路が、マクロファージの誘導に関わり、喫煙誘導炎症、肺気腫形成の病態に関与することが示唆された。
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