慢性閉塞性肺疾患はタバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、呼吸機能検査で正常に復すことのない気流制限を特徴とする。研究代表者らはエラスターゼ誘発モデルにおいて間質マクロファージの分泌するMMP-12が気腫形成に関与することを報告した。また、好塩基球由来IL-4が単球に作用しMMP-12産生間質マクロファージへの分化を誘導することも明らかにした。しかしながら、好塩基球の肺への浸潤、活性化を促す因子についてはこれまでに明らかではなかった。今回新たに好塩基球の浸潤、肺気腫形成にIL-3が重要であることが分かった。
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