腎保護作用を持つBMP7のantagonistであるNBL1について、糖尿病性腎症における役割について検討した。ヒト近位尿細管細胞についてrecombinant NBL1を添加培養すると、TGFβ1やEMTマーカーの発現が上昇し、ノックダウンするとこれらの発現が抑制された。またストレプトゾトシン誘導糖尿病モデルマウスにおいてNBL1KOマウスとWTマウスで比較検討したところ、非糖尿病マウスと比較して糖尿病マウスで有意に血中NBL1の上昇を認め、腎組織においては糖尿病WTマウスと比較して、糖尿病KOマウスにおいて腎線維化マーカーのmRNA、蛋白レベルでの発現の抑制を認めた。
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