研究課題
若手研究
弾性線維性仮性黄色腫の病態メカニズムを明らかにするために、トランスクリプトーム解析という研究手法に着目して、患者の病変部皮膚と非病変部皮膚、健常コントロールの皮膚からRNAを抽出し、シークエンスすることで発現している遺伝子を比較した。比較の結果、発現過多となっているいくつかの遺伝子群を同定した。各々の関連性を調べるため、iDEP.93というプログラムを用いて解析を行っているが、現時点では病態メカニズムの解明には至っていない。今後も、病態解明のための研究を続けていく。
皮膚科学
弾性線維性仮性黄色腫においては、未だ有効な治療法が存在せず、対症療法を行うしかないことが現状である。強力な抗石灰化因子であるピロリン酸の血中濃度が低下することが知られているが、予後や重症度と相関するとする報告はなく、病態メカニズムも明らかにされてはいない。本研究で病態メカニズムが明らかとなれば、今後新たな治療法の開発に繋がるだけでなく、重症度と予後を予測する因子の同定も可能になるのではないかと考える。