多発性骨髄腫(MM)は同一個体内でも病変が不均一に分布すると考えられており、骨髄内に腫瘍細胞がなく、骨病変などの髄外病変を認める場合がある。現在、骨髄細胞を用いたマルチカラーフローサイトメトリーによる微小残存病変(MRD)の評価が治療効果判定等に有用とされているが、骨髄での解析だけでは不十分である可能性もある。本研究では血漿由来のcfDNAを用いた解析がMMの病勢を反映する可能性が示唆された。血漿由来のcfDNAは骨髄以外の病変由来の遺伝子変異の解析も可能であることから、現在のMRDの解析よりもより正確にMMの病勢を反映する可能性もあり、今後、現在のMRD評価の代替となる可能性が考えられる。
|