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2021 年度 実績報告書

COVID-19におけるサイトカイン放出症候群発症機序の解明とリスク因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21K16287
研究機関大阪大学

研究代表者

森田 貴義  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90728685)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2022-03-31
キーワードCOVID-19重症化リスク / サイトカイン放出症候群 / S1サブユニット / CyTOF / マスサイトメーター
研究実績の概要

COVID-19重症化リスクを反映する臨床的指標として、94論文、2549名の患者データを用いて、重症化患者の中で死亡患者では発症から入院・気管挿管までの日数が生存患者より長い傾向を発見した(Front Med.2021.)。さらに100論文、13431名の患者データを用いて、上気道からのウイルス排出期間は18.29日でその排出日数は、高齢、合併症の存在、重症、ステロイド使用で延長することを発見した(Inflamm Regenen. in press)。SARS-CoV-2蛋白のS1サブユニットが重症化に関与していると考え、COVID-19患者血清中のS1サブユニットを測定した結果、重症患者でS1サブユニットが検出された。そこで、健常者PBMCにS1サブユニットを投与しその免疫応答をCyTOF にて評価した。その結果、classical monocytes (cMos)よりIL-1β, IL-6, IL-8, TNF-α, IP-10産生が認められた。COVID-19の第一波と第二波における重症患者と健常者のPBMCをCyTOFにて解析した結果、cMosにおいてCD86やHLA-DRの低下、TLR4, Ki-67, Mx-1, CD147の上昇が確認された。同様に患者PBMCのRNAseqでもCD147やそれに関連する遺伝子発現の上昇が示唆された。そこでSARS-CoV-2の共受容体の一つとして考慮されておりその阻害抗体投与でCOVID-19重症化を改善する可能性が指摘されているCD 147に注目した。CD147をノックアウト(KO)したTHP1細胞を樹立し、S1サブユニットをふりかけた結果、炎症性サイトカイン産生が低下することを発見した。現在引き続きS1サブユニットとCD147のCOVI D-19重症化におけるインパクトや治療標的としての可能性について評価している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Duration of SARS-CoV-2 RNA positivity from various specimens and clinical characteristics in patients with COVID-19: a systematic review and meta-analysis2022

    • 著者名/発表者名
      Yasutaka Okita, Takayoshi Morita, Atsushi Kumanogoh
    • 雑誌名

      Inflammation and Regeneration

      巻: - ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Longer Prehospitalization and Preintubation Periods in Intubated Non-survivors and ECMO Patients With COVID-19: A Systematic Review and Meta-Analysis2021

    • 著者名/発表者名
      Kenji Funakoshi, Takayoshi Morita, Atsushi Kumanogoh
    • 雑誌名

      Frontiers in Medicine

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.3389/fmed.2021.727101. eCollection 2021.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] SARS-CoV-2スパイク蛋白のCOVID-19炎症病態における病態意義の検討2022

    • 著者名/発表者名
      村上輝明、山口勇太、森田貴義、加藤保宏、平田春彦、武田吉人、熊ノ郷淳
    • 学会等名
      第43回日本炎症・再生学会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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