研究課題/領域番号 |
21K16306
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松本 紘太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00815425)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高安動脈炎 / マルチオミックス / マクロファージ / 治療抵抗性メカニズム |
研究実績の概要 |
研究代表者らは、高安動脈炎の治療抵抗性のメカニズムを解明するため、末梢血の免疫細胞サブセット解析およびトランスクリプトーム解析を実施し、大型血管炎と健常者の間で有意に発現レベルが変動する468分子を同定した。特に、IL-1産生に関連する分子群が、残存する血管炎症に特徴的であり、病変の拡がりや再燃リスクと関連することを明らかにした。血管炎局所におけるIL-1産生は主に血管壁マクロファージ由来であると想定され、血清蛋白測定を組み合わせたオミックス解析によって、血管壁マクロファージの活性化に関連する分子を同定した。同定した分子群が治療標的となり得るかどうかは明らかとしていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響で一時的に病院機能が低下し、症例収集が想定より少なかった。
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今後の研究の推進方策 |
(1)高安動脈炎の病態形成機構をさらに明らかとするため、シングルセル解析を含めた詳細な検討を予定している。 (2)同定した分子群が治療標的となり得るかどうか、動物モデルを用いて検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で一時的に病院機能が低下し、症例収集が想定より少なかった。シングルセル解析にかかる費用の一部を令和4年度に使用するため。
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