本研究の研究結果は、熱帯熱マラリアにり患した妊婦の中で、よりハイリスクな妊婦患者の識別に役立つことが期待され、早期に適切な治療を受けることは母児の高い致死率の抑制につながることが期待される。また、毛細血管血は簡便で低侵襲的な採血手段ではあるが、治療効果予測等の目的で静脈血薬物濃度の代替として個々の患者に対して用いるには薬物の種類によっては注意が必要であることが示唆された。一方で、全体としては静脈血と高い相関を示しており、薬物動態解析等に用いることは可能であると考えられ、今後の研究の推進に役に立つことが期待される。
|