本研究は、COVID-19と口腔内細菌叢の関連を明らかにするため、1. COVID-19患者群と非感染者群から採取した唾液検体、2. COVID-19患者から経時的(発症後1日、3日、7日、14日)に採取した唾液検体を用いて、口腔内細菌叢解析を行った。COVID-19患者において口腔内の細菌叢の多様性に有意な変化は観察されなかったが、占有率に変化をきたす科が複数認められ、いくつかの種の占有率の変化も観察された。また、感染後においても同様に多様性は変化がみられなかったが、科および種の経時的変化が認められた。COVID-19の感染の有無および経時的推移による細菌叢の変化が明らかとなった。
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