研究課題/領域番号 |
21K16336
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
三小田 亜希子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期・母性診療センター, 研究員 (60887074)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 妊娠糖尿病 / FGM |
研究実績の概要 |
本邦の糖尿病患者は増加の一途だが、妊娠中の糖代謝異常である妊娠糖尿病(Gestational Diabetes Mellitus; GDM)もまた増加している。GDMは妊娠転帰が不良なだけでなく、母児ともに将来肥満や糖尿病を発症する高リスク群である。糖代謝異常の“Transgenerational epigenetic effect”を断ち切る観点から、児の胎内高血糖暴露を防ぐことは極めて重要である。 当院母性内科ではGDM診療に2018年から持続的血糖測定Continuous Glucose Monitoring(CGM)であるフリースタイルリブレを導入している。GDMに対するCGMの使用は世界的にも始まったばかりで、CGMに基づいた新たな管理指標は未だ提唱されていない。CGM の活用によって、24時間連続した血糖推移を確認できるようになっただけでなく、対面診察が難しかったコロナ禍であっても、データに基づく電話診療が実現可能であった。 2015年以降当院で分娩した単胎妊婦15,626名のうち、妊娠糖尿病と診断されたものは962名であった。GDMの主要なな周産期有害事象である在胎不当過大(Large for gestational age; LGA)の発生率はCGM導入前の2015-2018年は17.1%、CGM導入後の2019‐2022年は17.9%(p=0.40)だった。CGM導入による明らかなLGA抑制効果は認められなかった。2020年以降の新型コロナウイルス感染症の流行拡大や2021年の妊娠中の体重増加指導の目安値の改定など複数の要因が影響していることが考慮されるため、引き続き詳細な検討を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症流行長期化の影響を考慮し、研究参加者の抽出期間を2022年12月までに延長したため。
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今後の研究の推進方策 |
CGMによって15分ごとに記録されるGDM患者の血糖値データベースを解析するシステムを開発している。同システムを用いて妊娠転帰と関連するCGMに基づく新たな血糖管理指標の創出を目指すと同時に、CGM診療の効果が最大化される対象患者の抽出法についても検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究参加者抽出対象期間延長があり、令和5年度に使用予定のため。
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