研究成果の概要 |
研究代表者は、ヒト膵島に異所性に発現する嗅覚受容体の糖代謝における役割や病態への関与を解明するとともに、糖尿病の治療応用へ向けた戦略開発につなげることを目的として検討を進めた。 ヒト嗅覚受容体のOR2A7, OR5K2, OR2C1がヒト膵島に発現することが明らかとなった。しかし、ヒト膵臓の組織を用いた検討では、いずれも膵β細胞とは異なる膵島細胞に発現しており、これらの嗅覚受容体は少なくともヒト膵島において直接的なインスリン分泌の調節に関与しないことが示唆された。ヒト膵臓における嗅覚受容体の役割を解明するために更なる検討が必要と考えられた。
|