神経芽腫におけるT細胞抑制分子発現の臨床学的意義を検討した。神経芽腫では腫瘍浸潤リンパ球が少ないことが、免疫治療の効果が限定的になる要因として考えられている。そこで今回はさまざまな腫瘍細胞上に発現しT細胞抑制分子として知られているCD200に着目した。CD200はT細胞の腫瘍浸潤を阻害しているとされ、CD200を治療法的にすることは腫瘍浸潤リンパ球の促進と免疫チェックポイント阻害の双方の作用から神経芽腫において高い治療効果が得られる可能性がある。今回の検討からCD200発現は予後と化学療法抵抗性に関連しており、化学療法抵抗性難治症例における新規治療標的としての可能性がある。
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