重症な乳児胆汁うっ滞疾患である胆道閉鎖症では、肝門部空腸吻合術の後に黄疸が消失しない症例が存在し、肝移植が適応となることもある。しかし、ドナー不足など重大な課題が未解決であり、肝予備能を向上させる新規治療開発が必要である。本研究は、①胆管上皮に純化したラットオルガノイド培養を確立し、②総胆管結紮による閉塞性黄疸モデルラット脾臓に移植することで、その治療効果検証を目的とした。 これまで、充分量かつバイアビリティの高い胆管上皮を単離する条件検討を進めたが、オルガノイドとして安定して培養できるまでの実験系確立に至っていない。また、マウスやラットの閉塞性黄疸モデルとしての組織・生化学評価を進めてきた。
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