研究課題/領域番号 |
21K16431
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
村上 圭吾 東北大学, 医学系研究科, 講師 (60742707)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大腸癌 / tumor deposit / 3次元画像解析 |
研究実績の概要 |
本研究では、大腸癌領域リンパ節の範囲内に観察される「リンパ節構造のない壁外非連続性癌進展病巣」(以下、ND)の内、「静脈および/または神経への侵襲を伴う」<ND(V+/Pn+)>の本体解明を目的とする。共同研究施設である英国リーズ大学病理学、デジタルパソロジー部門で開発された画像構築プログラムを用いて、連続ガラス切片から得られる2次元マッピングデータを高解像度な3次元画像へと再構築する。3次元画像を詳細に解析することでND(V+/Pn+)の本態解明を図り、ND新分類法の作成に繋げる。 大腸癌手術症例3症例分のパラフィン包埋ブロックから計2,000枚を超える連続ガラス切片を作製し、特殊染色を完了した。ガラス標本をヴァーチャルスライド化し、デジタル画像上で、癌・血管・リンパ管・神経などの領域毎にマッピングする作業(アノテーション)も完了し、3次元画像を再構築することができた。今後は、3次元画像解析から得られた知見・仮説を基に、統計的解析を進める予定である。また、静脈/神経侵襲を伴わないNDと、ND(V+/Pn+)の臨床病理学的な相違に関しても検討予定である。 本研究により得られる知見は、NDの実用的な組織診断分類法の作成、臨床現場における病理組織診断の統一化に繋がり得る。転移陽性リンパ節として扱うことが規定されているNDの病理診断一致率が低い現況において、術後補助化学療法対象者の適切な選別を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021~2022年度にかけて、COVID-19パンデミックの影響により当初の計画に変更を加えざるを得なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
3次元画像再構築から得られた知見を基に統計解析を進める。 統計解析結果を学会、論文で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究において、科学研究費助成事業からの補助金に加え、複数の財団からの助成金が得られた。財団助成金を優先的に使用したため、科学研究費の次年度使用額が生じている。今後、ガラス検体・デジタル画像データの輸送、デジタルデータ保存、学会・論文投稿に対して経費が支払われる予定である。
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