本研究ではWarburg効果を標的とした治療開発やメカニズム解明を患者由来異種移植(PDX)モデルを用いて行うことを目的とした。 PDXモデルは生着率の低さから本研究期間内では達成できなかった。一方、Warburg効果を含む糖代謝制御に着目しバイオマーカーの探索を行い、フェロトーシス制御因子であるglutathione perdxidase 4(GPX4)が肝内胆管癌術後の予後を層別化し、糖代謝との関連も見出した。また細胞株を用いた検証ではGPX4阻害により腫瘍進展や糖代謝マーカー発現が抑制され、さらにはGPX4による糖代謝制御がAkt-mTOR経路を介する可能性を明らかにした。
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