研究課題/領域番号 |
21K16447
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高木 弘誠 岡山大学, 大学病院, 助教 (70899723)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | トレーニング / ロボット手術 / 肝胆膵外科手術 |
研究実績の概要 |
本研究では、実際のロボット支援下肝胆膵高難度手術を想定したより実践的なSimulation training、Biotissue training、Video trainingを組み込んだ本邦初の新たな包括的トレーニングプログラムを確立することを目的としており、現在、現在その効果を明らかにしている。①Simulation trainingを通して、ロボット手術の基本となる操作を習得し、その術者およびtrainee のラーニングカーブを評価している。現在、被験者をリクルートし、研究を報告した。②Biotissue trainingではBiotissueを用いた吻合トレーニングを行い、膵臓モデルや胆管モデルを用いて実際の臨床におけるロボット手術に極めて近い吻合トレーニングを行っている。また吻合の評 を行い、術者およびtrainee のラーニングカーブを評 している。引き続き被験者をリクルートし、研究を行っている③Video training:ロボット支援下肝胆膵高難度手術を安全に行うには、術式、手技の定型化が必須であるが、そのビデオ教材やテキストは本邦においてほとんど存在しない。本研究では、実際の症例ビデオを申請者力者から集積し、Tips & Pitfallsを含んだ教育的ビデオ教材や手術手技の詳細を記したテキストブックの作成を目指している。④トレーニングプログラムの履修と並行して、ロボット支援下肝胆膵高難度手術の症例経験を十分経験を積むことが重要である。今後、海外のロボット支援下肝胆膵高難度手術のHigh volume center であるErasmus MC (オランダ)やUniversity of Pittsburgh Medical Center (米国)と緊密な連絡・協力体制を構築し、交流を深める。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
①Simulation trainingに関して、事前ビデオ学習が被験者のラーニングカーブに与える影響を評価し、その成果を報告した(J Robot Surg. 2023)。②Biotissue trainingを用いたトレーニング、ならびにそのラーニンブカーブの評価は、引き続き被験者をリクルートし、研究を行っていく。③Video trainingでは、Simulation trainingやBiotissue trainingのビデオ教材を作成した。また実臨床を通して、実際の手術手技のビデオ教材も現在作成中である。④他施設のHigh volume centerと交流を図り、手術手技のアップデート、技術促進に励む。
|
今後の研究の推進方策 |
今後も、現在の①Simulation training、②Biotissue training、③Video trainingを継続し、被験者の教育ならびに客観的評価により、手技のフィードバックを行い、ロボット支援下肝胆膵高難度手術を想定したより実践的な包括的トレーニングプログラムを確立することを目指す。他施設とも協力、交流を図り、ロボット支援下肝胆膵高難度手術の普及に貢献できる体制を整える。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究計画通り物品購入や旅費を使用した。論文掲載費の手続きが次年度持越しとなったため、そのために371,026円は使用せず、次年度に繰り越し次年度の予算とすることとしたため。
|