本研究では、実際のロボット支援下肝胆膵高難度手術を想定したより実践的なSimulation training、Biotissue training、Video trainingを組み込んだ新たな包括的トレーニングプログラムを確立することを目的とした。①Simulation trainingに関して、事前ビデオ学習が被 者のラーニングカーブに与える影響を評価し、その成果を報告した(J Robot Surg. 2023)。②Biotissue trainingではBiotissueを用いた吻合トレーニングを行い、膵臓/胆管モデルを用いて実際の臨床におけるロボット手術に極めて近い吻合トレーニングを 行い、実臨床への応用への取り組みを実施した。③Video training:ロボット支援下肝胆膵高難度手術の術式、手技の定型化のため、ビデオ教材を作成した。④トレーニングプログラムの履修と並行して、ロボット支援下肝胆膵高難度手術の症例を十分積むことができた。⑤海外施設と連携:海外のロボット支援下肝胆膵高難度手術のHigh volume center であるErasmus MC (オランダ)やUniversity of Pittsburgh Medical Center (米国)と緊密な連絡 協力体制を構築、最終年度には施設見学を実施するとともに、Erasmus MC (オランダ)からエキスパートを招聘し、意見交換を行った。⑥成果を国内学会を中心として発表した。
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