研究課題
肝臓手術における腹腔鏡アプローチと開腹アプローチの侵襲度を比較し、腹腔鏡手術の低侵襲性を証明する研究を行っている。手術侵襲度の評価方法は侵襲に伴う酸化ストレスと、骨格筋異化の程度の観点から評価を行っている。酸化ストレス度の評価はフリーラジカル解析装置(ウイスマー社)を用い行っている(d-ROM test, BAP test)。血液サンプルを用い評価しているため(手術直前、直後、術後1日目、7日目)、現在前向きにサンプル収集している途中である。また、後ろ向き研究で骨格筋異化の程度(catabolism)が手術侵襲度(肝臓手術における侵襲度)評価方法に有用であるかを検討した。骨格筋異化の程度は術前と手術1週間後に撮像したCTの第3腰椎レベルの腸腰筋量(Psoas muscle index:PMI)で評価した。結果としてPMIを用いて評価したcatabolismとE-PASS scoreで評価した手術侵襲度が有意に相関していることを見出し、catabolismを用いた手術侵襲度評価方法が有用かつ容易であることを見出した。この内容について学会発表を2回行い(第76回日本消化器外科学会、第122回日本外科学会)、現在英語論文提出中(Surgical laparoscopy endoscopy&percutaneous techiniques:under peer review)である。今後、前向きに収集し評価している手術侵襲に伴う酸化ストレス変化量とcatabolismが相関していることを検討し、肝切除における腹腔鏡アプローチが開腹アプローチと比較し有意に低侵襲であることを証明したい
2: おおむね順調に進展している
骨格筋異化の観点から手術侵襲度評価が可能であることを後ろ向き研究で明らかにし、現在までに学会発表と英語論文提出まで出来ていることを考慮し、おおむね順調に研究がすすんでいると判断した。
今後、前向きに収集し評価している手術侵襲に伴う酸化ストレス変化量とcatabolismが相関していることを検討し、肝切除における腹腔鏡アプローチが開腹アプローチと比較し有意に低侵襲であることを証明したい
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