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2022 年度 研究成果報告書

細胞容積調整機構に注目した細胞生理学的アプローチによる大腸癌幹細胞機能解析

研究課題

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研究課題/領域番号 21K16456
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

工藤 道弘  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20804264)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワード大腸癌 / 癌幹細胞 / イオン輸送体 / アポトーシス
研究成果の概要

大腸癌幹細胞で、細胞容積調整に関与するイオン輸送体CLCN5, LRRC8a, AQP1が通常癌細胞に比して高発現していた。これらは低浸透圧刺激を与えた際の容積変化に強く関与するため、低浸透圧刺激を与えた際の細胞容積変化を検証したところ、癌幹細胞では細胞の容積増大が生じにくく、通常の癌細胞が破裂し死滅する様な環境でも生存し得ることがわかった。さらにLRRC8aの遺伝子発現を低下させると癌幹細胞の低浸透耐性は弱体化し、AQPの阻害剤を用いると低浸透による容積変化が抑制されることがわかり、癌幹細胞の低浸透圧耐性は、LRRC8a, AQPが高発現していることで獲得されている可能性があると考えられた。

自由記述の分野

大腸癌

研究成果の学術的意義や社会的意義

癌幹細胞標的治療は開発が望まれており、再発や治療抵抗性を打破する強力な治療となる可能性がある。今回発見された細胞容積調整に関与する癌幹細胞に高発現する分子(LRRC8a, AQP1, CLCN5)は、癌のアポトーシスにも関与していることが広く報告されている。それゆえに、これら分子を標的とした薬剤や、低浸透圧刺激を利用した治療を開発することができれば、癌治療の発展に大きく寄与する可能性がある。

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公開日: 2024-01-30  

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