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2022 年度 実施状況報告書

肺癌に対する免疫チェックポイント阻害剤治療におけるB細胞のバイオマーカー解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K16521
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

鎌田 稔子  国際医療福祉大学, 医学部, 助教 (60586692)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード肺癌 / 免疫チェックポイント阻害剤
研究実績の概要

本研究は免疫チェックポイント阻害剤治療を行なっている肺癌患者を対象に、治療開始前後のB細胞、T細胞の分画や機能を末梢血検体や生検検体で解析することで、治療効果の機序やバイオマーカーを解明することを目的としたものである。
2022年度は新たに7例の患者から研究参加の同意を取得し、合計27例の研究対象者の登録を行った。前年度から続いている症例も含めて、12例から免疫チェックポイント阻害剤投与前、投与後3週、投与後9週の血液検体から末梢血単核球の採取を行った。また11例に対して、末梢血リンパ球の表面マーカーの解析をフローサイトメトリーにて行い、T細胞(CD3, CD8, CD4)、B細胞(CD19, CD20, CD38, CD138, CD27, IgD)、NK細胞、NKT細胞などのリンパ球分画の変化の解析を行ない、前年度と合わせて合計24例で解析が終了した。末梢血由来のT細胞のサイトカイン産生能 (IFNgamma、TNFalpha、IL-2)、B細胞のサイトカイン産生能 (TNFalpha、IL-6、IL-10)やB細胞の免疫グロブリン産生能 (IgM、IgG)の解析については新たに1例で実施し、前年度と合わせて5例で終了した。
治療経過中に標的病巣の外科的生検を行った1例について、治療開始前後での組織検体のT細胞とB細胞の免疫染色を病理診断科と協力して行った。
これまで同意を取得した27例について、診断、治療経過、治療効果、有害事象の有無、定期的な予後調査の登録を行っている。
19例について、末梢血中のリンパ球数、CD8陽性T細胞やNK細胞数の変化と予後の関連について解析を行い、学会発表を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

30例を目標症例数として設定しており、患者の登録や表面マーカーの解析は順調に進んでいる。サイトカイン産生能の評価は、実験手法がやや煩雑で、系の確立に時間を要したため、やや遅れをとっている。また、治療開始後の生検検体の解析については、治療経過の中で必要が生じた際に生検を行うものであり、現状は対象となる症例が少ない。

今後の研究の推進方策

2023年度は残り数例の症例登録と末梢血リンパ球の採取を行うとともに、サイトカイン産性能の解析と予後調査を中心に行っていく。治療経過中に再生検が必要となった症例については、治療開始前後の検体の免疫染色を病理医の協力のもと行っていく。また2023度は国内学会で研究成果を発表予定であり、論文作成に向けて準備を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

一部サイトカイン産生能や生検検体の免疫染色等の解析に遅れが出ており、2023年度は細胞内染色用の試薬の購入と免疫染色用の試薬の購入を追加で行う。また、2023年度は学会発表と論文作成の準備を予定しており、英文校正等の費用に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Ipilimumab+Nivolumabの治療経験2023

    • 著者名/発表者名
      鎌田稔子
    • 学会等名
      I-O combination Therapy in 静岡
  • [図書] 必修!腫瘍免疫学2022

    • 著者名/発表者名
      北野 滋久
    • 総ページ数
      162
    • 出版者
      金原出版
    • ISBN
      978-4-307-10208-7

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公開日: 2023-12-25  

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