研究課題/領域番号 |
21K16547
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 京都大学 (2021, 2023) 滋賀医科大学 (2022) |
研究代表者 |
清水 覚司 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (80802793)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | オピオイド受容体 / 耐性形成 / Gタンパク質共役型受容体 / ユビキチン修飾 / 受容体内在化 |
研究成果の概要 |
オピオイドは強力な鎮痛薬であるが耐性を生じる。先行研究ではμオピオイド受容体(MOP)へのリン酸化が、活性化された受容体の脱感作、再利用・分解を介して神経細胞の感受性を制御する因子として注目されてきた。近年、ユビキチン修飾が細胞内シグナルを活性化し、活性化された受容体機能を制御する因子として注目されている。そこで、MOPのユビキチン化欠損変異体を作製し、ユビキチン化がGi/oを介した鎮痛シグナルの活性化、MOPの脱感作やその後の内在化に関与しているかを解析した。その結果、ユビキチン化はGi/o経路とMOPのリン酸化には必要ない一方で、MOPの内在化を促進する可能性があることを見出した。
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自由記述の分野 |
麻酔科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オピオイドは非常に強力な鎮痛薬であるが、耐性を形成するために長期的には効果が減弱する場合がある。近年、がん治療が進歩して生命予後が改善している一方で、がんの疼痛が十分に緩和されていないケースが増えており、耐性形成機構の解明は重要な課題である。先行研究では、受容体へのリン酸化が受容体の脱感作や分解・再利用経路へと導く細胞内内在化において重要な役割を果たすことが注目されてきた。本研究では、リン酸化修飾だけでは機序の説明がつきにくい点に着目し、ユビキチン修飾が脱感作された受容体を分解・再利用経路へと導く第一段階となる内在化を効率的に行う上で重要な役割を果たすことを見出した。
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