研究課題
1)プロポフォール誘発性PKC核内トランスローションのメカニズム:プロポフォールはPKCζを核内にPKCトランスロケーションすることを明らかにしたので、そのメカニズムを検討した。プロポフォールは、PKCに限らず、様々なタンパクを核内外に均等になるように移動させることが分かった。さらに、またNESやNLSなどのタンパク質核内移入、核外排出シグナルを持たないGFPをタンデムに3個つなげた 3XGFPは核内に発現したが、プロポフォールにより核外に移行した。また、LminB-GFP発現させ、核膜の形態に対するプロポフォールの影響を検討した。プロポフォールは、核の皺を減少させたが、核の破裂など、核の形態を大きく変化させることはなかった。これらの結果から、プロポフォールが核の内外にタンパクを移行させるメカニズムにNESやNLSなどのタンパク質核内移入、核外排出機構は関与しないことが予想された、プロポフォールは核膜の透過性を変化させることで受動的にタンパク質を核内外に移行させると考えられる。2)プロポフォールの異性体・派生体のPKCトランスロケーション、核内外移行に対する影響:プロポフォールの化学構造のどの部分が、PKCトランスロケーション、核内外のタンパク移行に重要であるかを検討した。その結果、PKCトランスロケーションに重要な構造と、核内外のタンパク移行に重要なモチーフは異なることが明らかになった。
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Eur. J. Pharmacol
巻: 951 ページ: e175806
10.1016/j.ejphar.2023.175806
PLOS ONE
巻: 17 ページ: e0263395
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