プロポフォールは、全身麻酔薬や鎮静薬としても頻用される静脈麻酔薬であるが、副作用として高頻度で血管痛を発生する。また、致死性の高いプロポフォール注入症候群も知られる。これら副作用の発症機序に根差した治療法策は未だなく、その開発は、本麻酔薬の安全使用のためには臨床上急務である。本研究成果により、これらの副作用の発揮には、プロポフォールが細胞内各所にPKCを誘導すること、さらにその部位でPKCを活性化させることが関与している可能性が示された。また、レミマゾラムにおいても、細胞内カルシウム上昇がプロポフォールと同様の機序で、副作用の発現に関与する可能性が示された。
|