研究課題/領域番号 |
21K16564
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
若泉 謙太 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (00528862)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 患者心象変化の多面的評価尺度(MPIC) / 慢性痛 (Chronic pain) / 学際的痛み医療 / 確証的因子分析 / 構成概念妥当性 / 基準連関妥当性 / 内的整合性 / 再検査信頼性 |
研究成果の概要 |
現在までに55人の被験者に関してデータ収集を終了した。8つの患者心象変化の多面的評価尺度の8つの項目に対して1因子モデルの確証的因子分析を行った。収束的妥当性を示す平均分散抽出は0.586、内的整合性を示すCronbach's αは0.917、再検査信頼性を示す級内相関係数は0.755であった。疼痛強度や身体障害の程度、および抑うつや不安などの陰性感情などの外的基準との相関係数も十分に高く、妥当性と信頼性を示すことができた。今後、症例数を予定登録数まで増やし、学術論文として発表数r予定である。
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自由記述の分野 |
学際的痛み医療
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性痛は日常生活の活動度を低下させるだけでなく、抑うつや不安などの気分障害や睡眠障害も引き起こす。臨床の痛み医療は、痛みの軽減だけでなくその他の随伴症状の改善も治療目標とされる。それにも関わらず、痛み医療の臨床において気分や睡眠などを含めた多面的な治療目標を一括して評価する方法は確立されておらず、診察時の問診によりそれぞれ個別に評価されている場合がほとんどである。本研究の成果により、MPICの妥当性と信頼性が科学的に検証され、痛み医療の多面的な側面を一元的に評価できる手法が確立できる。それにより、慢性痛に苦しむ多くの患者にとって有益な痛み医療が発展することが期待できる。
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