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2022 年度 研究成果報告書

敗血症性脳症とそれに伴う精神疾患の発症機序解明と制御性T細胞に着目した治療戦略

研究課題

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研究課題/領域番号 21K16572
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関神戸大学

研究代表者

齋藤 雅史  神戸大学, 医学研究科, 助教 (80826321)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワード敗血症 / 敗血症性脳症 / 精神障害 / 制御性T細胞
研究成果の概要

敗血症性脳症とそれに伴う精神疾患の回復機序に、脳に増加する制御性T細胞(Treg)が関与することを示した。本研究の敗血症マウスモデルは、敗血症誘導から20日程度で不安様行動が回復した。敗血症誘導15日目以降、Tregが脳内に増加し、60日目まで増加を続けた。このTregはKi67が低かったことから、脳外から浸潤してきたと考えられた。細胞表面のケモカイン受容体を解析するとCXCR3が高発現しており、同時期において、脳内にCXCL-9/-10 mRNAが増加した。以上の結果から、CXCR3/CXCL9/-10 axisにより脳に浸潤したTregが、敗血症に伴う精神疾患の回復に寄与したと考えられた。

自由記述の分野

救急医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

敗血症生存者が増加する一方で、退院後の社会復帰は約半数であることが示された。彼らに認められる精神障害などの神経障害は、敗血症に伴う敗血症性脳症が原因とされてきたが、予防することは難しかった。また、ミクログリアが治療ターゲットとして研究されてきたが、奏功していないのが現状であった。その一方、本研究では神経障害の回復機序を明らかにすることで、敗血症生存者のスムーズな社会復帰に繋げることを目的とした。敗血症後、脳内に制御性T細胞が増加することを初めて明らかにし、それが脳の恒常性の回復に寄与することで、神経障害を緩和することを示唆した。

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公開日: 2024-01-30  

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