研究課題
遺伝子組み換え各種S抗原タンパクをAluminum hydroxide・CpG oligodeoxynuleotide・Freund's adjuvantを用いて各種アジュバントを混合したワクチンを作製し、それぞれ経鼻・皮下注射し、免疫化する。8週間後、免疫化したマウスの尾静脈から末梢血や肺胞洗浄液、肺組織図など記録し、免疫化モデルの作成とともに擬似回復期血清のモデルを精製した。遺伝子組換えSタンパク質・ACE2タンパク質などを96ウェルイライザプレートにコーティングし、その後1%牛血清アルブミンでブロッキング処理する。上記実験から得られた血清や免疫グロブリンを希釈し、 37℃・2時間で保温する。その後、HRP複合ヤギ由来抗マウスIgGを二次抗体として使用し37℃・1時間で保温する。プレートをリン酸緩衝液で洗浄した後、結合反応を評価するためTMB試薬を投与する。反応は0.5M硫酸を加えて停止し、450nm波長のスペクトロフォトメーターにより吸光度測定する。吸光度の解析結果から経鼻・皮下投与ともにワクチンの効果を認めた。
2: おおむね順調に進展している
研究計画の大枠としては以下を計画していた。1. SARS-CoV-2の遺伝子解析、遺伝子組換えタンパク質の精製2. マウス免疫化モデルの確立3. 血清抗体価測定システムの構築上記プロジェクトに関して概ね順調に進展している。
新規抗原タンパクを同定や特異的高力価免疫グロブリン製剤の精製とヒト体内動態における効果発現の評価を施行し、新たに人類に危険を及ぼす致死性の高い新型ウイルスが発生しても表面抗原の特異的抗体を変化させることにより簡便で順応性の高い治療薬を精製する。さらに経鼻と皮下投与におけるブースト効果について検討を深める。
実験が順調に進んでいるため未使用額が生じた。残った研究費は新たな抗原タンパクの作成やブーストの組み合わせによって必要な薬品や実験器具を購入する。
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